柴犬を飼うんじゃなかったと思う7つの場面|手放したい時の相談先も

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柴犬を飼うんじゃなかったと思う7つの場面|手放す前にできることも

掃除機をかけた30分後に、また床が毛だらけになっている。呼んでも来ない、抱っこも嫌がる。こんなはずじゃなかった、と思う日があります。

柴犬を飼うんじゃなかったと感じる場面は、抜け毛・噛む・散歩・しつけ・お金・触れ合い・老後の7つにほぼ集まります。どれも柴犬という犬種の成り立ちから説明がつくもので、飼い主さんのやり方が悪いわけではありません。

7つの場面がなぜ起きるのかを整理したうえで、手放すことについて国と自治体がどう決めているのかを、環境省の統計と告示の原文から確かめました。今つらいと感じている方が、次に何をすればいいかまで書いています。

この記事でわかること
  • 飼うんじゃなかったと感じる7つの場面と、それぞれが起きる理由
  • 抜け毛が年2回に集中する仕組みと、負担を減らす順番
  • 噛む・吠えるが出やすい場面と、家で変えられるところ
  • 手放すことについて国が決めていること(環境省の告示の原文)
  • 令和6年度に引き取られた犬の数と、その後の行き先の実数
  • 今つらいときに、手放す前に相談できる4つの先
目次

柴犬を飼うんじゃなかったと思う場面は7つに整理できる

柴犬を飼うんじゃなかったと思う場面は7つに整理できる

柴犬を飼うんじゃなかったと感じる場面は、抜け毛・噛む・散歩・しつけ・お金・触れ合い・老後の7つに整理できます。相談として挙がる内容は、ほとんどがこのどれかに当てはまります。

7つのうち6つは、迎える前に知っていれば予想がついたことです。残る1つの老後だけは、10年以上先の話なので事前に想像しにくい部分になります。

場面起きていること迎える前に読めたか
抜け毛ダブルコートで年2回、毛が総入れ替えになる読める(犬種の被毛の構造)
噛む警戒と所有欲が出る場面が決まっている読める(猟犬としての気質)
散歩天候にかかわらず毎日必要読める(運動量の目安)
しつけ指示より先に理由を探すやや読みにくい(気質の説明が少ない)
お金食費より医療とケアが積み上がる読める(費用の目安)
触れ合いべたべた触られるのを好まないやや読みにくい(見た目とのギャップ)
老後介護に人手と時間がかかる読みにくい(10年以上先)
相談で挙がる場面と、迎える前に予想がついたかどうか

見た目と気質のギャップがいちばんの原因

見た目と気質のギャップが、後悔のいちばんの原因になっています。丸い顔と巻いた尻尾から、甘えん坊で扱いやすい犬を想像して迎える方が多いためです。

実際には、自分で判断して動くことを長く求められてきた犬種です。人の指示を待つより先に、自分で状況を見て決めようとします。

この差は、迎えてから数か月かけて少しずつ表に出てきます。だから「最初はよかったのに」と感じることになります。

7つのうち6つは事前に読める

7つのうち6つは、迎える前に情報として手に入るものです。被毛の構造、運動量、費用の目安は、どれも公開されている情報から読み取れます。

読みにくいのは、しつけの通り方と触れ合いの好み、そして老後です。この3つは数字で書かれることが少なく、実際に暮らしてみて初めて分かる部分になります。

今すでに迎えている方にとって大事なのは、どれが自分の負担になっているかを分けることです。7つ全部がつらいのか、抜け毛だけがつらいのかで、次にやることが変わります。

つらさが強く出るのは生後6か月から2歳ごろ

後悔の気持ちがいちばん強く出るのは、生後6か月から2歳ごろです。体が大人に近づく一方で、行動はまだ落ち着いていない時期にあたります。

子犬のときは許せていたことが、力の強さが増したことで困りごとに変わります。甘噛みが本気の痛みになる、引っぱりで転びそうになる、といった変化がこの時期に起きます。

2歳を過ぎると落ち着いてくる子が多いですが、その前の1年半をどう過ごすかで、あとの暮らしやすさが変わります。この時期こそ、外の力を借りる価値が高いところです。

今その時期の真ん中にいるなら、この状態がずっと続くわけではない、と知っておくだけでも違います。変わらないのは気質で、行動のほうは年齢とともに落ち着いていきます。

まず、いちばん負担になっている1つに丸をつけてみてください。全部を一度に変えようとすると続きません。

柴犬の抜け毛は年2回の換毛期に集中する

柴犬の抜け毛は年2回の換毛期に集中する

柴犬の抜け毛は、春と秋の年2回、下毛が総入れ替えになる時期に集中します。この時期は1日に何度掃除しても追いつきません。

理由は被毛の構造にあります。太くて硬い上毛と、細かくて柔らかい下毛の2層になっており、抜けるのは主に下毛のほうです。

換毛期は春と秋の2〜3週間がピーク

換毛期のピークは、春と秋それぞれ2〜3週間です。この間に、下毛が根こそぎ入れ替わります。

抜けた下毛は細くて軽いので、床に落ちる前に空気に舞います。だから掃除機をかけた直後でも、しばらくすると床に毛が戻っているように見えます。

ピークの前後は1〜2か月かけてゆるやかに続くので、体感としては年の3分の1くらいは毛と付き合うことになります。

負担を減らす順番は場所を決めることから

抜け毛の負担を減らす順番は、ブラッシングの道具より先に「どこでやるか」を決めることです。場所が決まっていないと、家じゅうに毛が広がります。

  • ブラッシングは玄関か浴室、または屋外の決まった場所で
  • 換毛期は毎日、それ以外の時期は週2〜3回
  • 根元から起こすブラシと、抜けた毛を集めるブラシを分ける
  • 掃除機の前に、粘着ローラーで布類の毛を先に取る

この順番にすると、掃除にかかる時間そのものが減ります。抜ける量は変えられませんが、抜けた毛が広がる範囲は変えられます。

季節と関係なく抜けるときは体調を見る

季節と関係なく毛が抜けるときは、体調が関わっていることがあります。換毛期の抜け方とは分けて考える必要があります。

見るのは、抜け方が全身に広がっているか、それとも一部分だけかです。地肌が見える場所がある、皮膚が赤い、しきりにかいているといった様子があれば、換毛とは別のことが起きています。

柴犬は皮膚のトラブルが出やすいと言われる犬種でもあります。判断を家でつけようとせず、心配なときは動物病院で相談してみてください。

柴犬が噛むのは警戒と所有欲の場面に集まる

柴犬が噛むのは警戒と所有欲の場面に集まる

柴犬が噛むのは、警戒しているときと、大事なものを守っているときの2つの場面に集まります。いつでも噛むわけではなく、出る場面はかなりはっきりしています。

場面が決まっているということは、その場面を減らせば回数も減らせるということです。ここが変えられる部分になります。

体を触られる場面で出やすい

いちばん多いのは、体を触られる場面です。足先、しっぽ、耳、口のまわりを触ったときに起きやすくなります。

爪切り、ブラッシング、シャンプー、動物病院での診察と、生活のなかで避けられない場面ばかりです。ここで無理に押さえつけると、次からもっと強く抵抗するようになります。

順番としては、触れる場所から少しずつ広げていきます。足先を1秒触って終わり、を何度か繰り返してから2秒にする、という進め方です。

食べ物とおもちゃを守る場面で出る

2つ目は、食べ物やおもちゃを守っているときです。近づくとうなる、取り上げようとすると噛む、という形で出ます。

これは持っているものの価値が高いほど強く出ます。ガムや拾い食いしたものなど、めったに手に入らないものほど守ろうとします。

取り上げるのではなく、別のものと交換する形にすると衝突が減ります。手を伸ばす前に、より価値の高いおやつを離れた場所に置いてから回収する方法です。

けがをするほどの噛みは家で抱えない

けがをするほどの噛みが出ているときは、家だけで抱えないでください。血が出る、病院に行くほどの傷になる、という段階は、しつけの範囲を超えています。

  • 力で押さえつける(次はもっと強い抵抗になります)
  • 噛んだあとに叱る(何に対して叱られたか伝わりません)
  • 様子を見て何か月も過ごす(場面が固定されていきます)

相談先は、かかりつけの動物病院、動物の行動を専門に診る獣医師、地域のしつけ教室です。原因が体の不調にあることもあるので、まず動物病院で相談してみてください。

吠えが増えるのは縄張りを感じる場面

吠えが増えるのは、自分の縄張りだと感じている範囲に、誰かが入ってきた場面です。玄関のインターホン、窓の外を通る人、宅配便の足音などが引き金になります。

集合住宅では、この吠えが近隣とのトラブルにつながることがあります。困りごととしては、噛みよりも相談が多い部分です。

変えられるのは、外の様子がどれだけ見えるかと、聞こえるかの2つです。窓際に居場所を作らない、レースのカーテンで視界を落とす、といった調整で回数が減ることがあります。

吠えている最中に声をかけると、応えてもらえたと受け取られます。静かになった瞬間に声をかけるほうへ、順番を入れ替えてみてください。

柴犬の散歩は毎日必要で天候を選べない

柴犬の散歩は毎日必要で天候を選べない

柴犬の散歩は、雨でも雪でも毎日必要になります。運動のためというより、外のにおいや音に触れる時間そのものが必要だからです。

ここが、迎える前の想像といちばん食い違いやすいところです。小型犬に近いサイズなので、室内の遊びで足りると思われがちですが、実際には足りません。

1日2回・合計1時間前後が目安

散歩は1日2回、合わせて1時間前後が目安です。朝と夕方に分けると、生活のリズムも整いやすくなります。

時間が取れない日は、距離を短くしてもかまいません。減らしてはいけないのは回数のほうで、外に出る機会そのものが減ると、家の中でのそわそわが増えます。

共働きや小さな子どもがいる家庭では、この1時間の確保がいちばんの負担になります。家族のうち誰が担当するかを決めておかないと、1人に集中します。

歩かない・進まない日がある

散歩に出たのに歩かない、途中で座り込んで動かない日があります。抱えて帰ることになり、これがつらいという声はよく聞きます。

座り込む理由は、行きたい方向と違う、地面が熱い、苦手なものが前にいる、といったその場の事情がほとんどです。頑固というより、自分で状況を判断して足を止めています。

引っぱって進ませるより、いったん止まって数十秒待つほうが早く動き出します。それでも動かないときは、コースを変えるほうが結果的に短くすみます。

夏と冬は時間帯を変える

夏と冬は、散歩の時間帯そのものを変えます。気温だけでなく、地面の温度が体に直接かかるためです。

夏は、出る前に手の甲を5秒ほど地面に当てて確かめます。熱くて置いていられない温度なら、その時間は避けたほうが安全です。

冬は日中の暖かい時間に寄せます。寒さには比較的強い犬種ですが、路面の凍結や融雪剤で足を傷めることがあるので、帰宅後に足裏を拭いて確かめておくと安心です。

柴犬のしつけが通らないのは理由を求める気質から

柴犬のしつけが通らないのは理由を求める気質から

柴犬のしつけが通りにくいのは、指示に従う前に、その行動が必要な理由を探す気質があるためです。覚えが悪いわけではありません。

むしろ、一度納得した行動は長く続きます。伝わるまでに時間がかかるだけで、伝わったあとは安定するタイプです。

同じ指示を繰り返すほど通らなくなる

同じ指示を何度も繰り返すと、かえって通らなくなります。言葉が耳に残るだけで、行動と結びつかなくなるためです。

1回言って動かなければ、言葉を足すのではなく、動きやすい状況を作ります。おやつを見せる位置を変える、体の向きを変える、といった調整のほうが効きます。

できたときに何が起きるかがはっきりしていると、次から早くなります。褒め方は毎回同じ言葉に統一しておくと伝わりやすいです。

家族でルールが違うと混乱する

家族の間でルールが違うと、指示が通らなくなります。ソファに乗ってよいかどうかが人によって違えば、判断のしようがありません。

決めておくのは、乗ってよい場所、もらってよい食べ物、呼び戻しの言葉の3つです。この3つが家族でそろっているかを確かめるだけでも、通り方が変わります。

自分で状況を見て決める気質だからこそ、環境の一貫性が効きます。人によって答えが変わる場面では、自分の判断を優先するようになります。

プロに頼るのは早いほうがいい

プロに頼るのは、行き詰まってから何か月も経ったあとより早いほうがいいです。困った行動は、繰り返すほど場面が固定されていくためです。

自治体が開いているしつけ方教室は、無料または低額で参加できるものがあります。お住まいの自治体名と「しつけ方教室」で調べると、開催の有無が分かります。

民間のトレーナーに頼む場合は、家に来てもらう形と教室に通う形があります。困っている場面が家の中で起きているなら、家に来てもらうほうが状況を見てもらえます。

相談は、限界まで我慢してからではなく、困りはじめた時点で大丈夫です。

柴犬を飼うとかかるお金と時間の実際

柴犬を飼うとかかるお金と時間の実際

柴犬を飼うのにかかる負担は、食費よりも医療とケア、そして毎日の時間のほうが大きくなります。迎える前に見積もられるのは食費と生体価格が中心なので、ここでずれが出ます。

金額そのものは地域や個体で変わるため、ここでは何にお金と時間がかかるのかという項目を整理します。

毎年決まってかかるもの

毎年決まってかかるのは、予防にまつわる費用です。金額は動物病院や自治体によって変わりますが、項目そのものは全国どこでも同じです。

項目頻度備考
狂犬病予防注射年1回登録した市区町村から案内が届く
混合ワクチン年1回が一般的種類は動物病院と相談して決める
フィラリア予防年に数か月地域によって開始と終了の時期が違う
ノミ・マダニ予防通年または季節ごと散歩コースによって必要度が変わる
健康診断年1回シニア期は回数を増やすことが多い
毎年決まって発生する項目と頻度

金額を知りたいときは、通う予定の動物病院に電話で聞くのがいちばん確実です。予防にかかる費用は毎年ほぼ同額なので、1年分を12で割って月の予算に入れておくと慌てずにすみます。

読めない出費は体調と老後に出る

読めない出費は、体調をくずしたときと、シニア期に集中します。皮膚のトラブルや関節の不調は、通院が続くことがあります。

ペット保険に入るかどうかは、この読めない部分をどう扱うかで決まります。毎月の掛け金を払って備えるか、その分を自分で積み立てておくかの選択です。

どちらを選ぶにしても、「急に10万円が必要になったときに出せるか」を一度確かめておくと安心できます。ここが決まっていないと、受診をためらう時間が生まれてしまいます。

旅行と留守番の制約が続く

お金以上に効いてくるのが、旅行と留守番の制約です。泊まりの外出には、預け先を毎回用意する必要があります。

預け先の候補は、ペットホテル、動物病院、ペットシッター、犬を同伴できる宿の4つです。人に慣れていない子ほど、預けた先での負担が大きくなります。

そのため、元気なうちに短時間の預かりを何回か試しておく方法があります。急に必要になったときに、初めての場所へ長時間預けるより負担が軽くなります。

いちばん読みにくいのは老後の手間

迎える前にいちばん想像しにくいのが、老後にかかる手間です。10年以上先の話なので、費用の見積もりからも抜け落ちがちです。

年を取ると、自力で立ち上がれない、寝る向きを変えられない、夜中に鳴くといった場面が出てきます。ここで必要になるのはお金より人手と時間です。

自立心が強い性質は、この時期にも出ます。手を貸されるのを嫌がって自分で動こうとするので、支え方に慣れるまで時間がかかることがあります。

介護が始まってから調べるより、シニアと言われる年齢に入った時点で、通っている動物病院に相談しておくと備えやすくなります。家の中の段差や床の滑りやすさも、そのときに一緒に見直しておくと安心です。

柴犬は触られるのを好まない子が多い

柴犬は触られるのを好まない子が多い

柴犬は、べたべた触られたり抱っこされたりすることを好まない子が多い犬種です。そばにはいるけれど、体の接触は短いほうを好む、という距離の取り方をします。

愛情が薄いわけではありません。人との距離の取り方が、想像していた形と違うだけです。

そばにはいるが触らせない距離

同じ部屋にはいるのに、手を伸ばすと少しだけ離れる距離の取り方があります。この距離感が、飼い主さんにとって寂しく感じられる部分です。

ずっとくっついていたい犬種とは、愛情の示し方が違います。同じ空間にいることが、その子なりの近さの表現になっています。

帰宅したときに玄関まで飛んでこないことも、同じ理由で起こります。気づいていないのではなく、離れた場所から様子を見ています。

触らせてもらう順番がある

触れる場所には順番があります。体のどこでも同じというわけではありません。

  • 受け入れられやすい場所:胸の前、あご下、肩
  • 慣れが必要な場所:背中、しっぽの付け根
  • 時間がかかる場所:足先、耳、口のまわり、しっぽ

上から手をかぶせるより、下から差し出すほうが受け入れられやすくなります。爪切りや診察で必要になる足先は、この順番の最後に来ると考えておくとよいです。

子どもがいる家庭は場所を分ける

小さな子どもがいる家庭では、犬が1匹で過ごせる場所を先に作ります。触れ合いの時間を制限するためではなく、逃げ場を用意するためです。

触られたくないときに離れられる場所があるかどうかで、衝突の回数がまったく変わります。サークルやケージを、罰の場所ではなく休む場所として使うのがポイントです。

子どもには、寝ているとき・食べているときは近づかないという約束を1つだけ決めます。ルールを増やすより、1つを確実に守るほうが効きます。

柴犬を手放したいと思ったときに決まっていること

柴犬を手放したいと思ったときに決まっていること

柴犬を手放したいと思ったとき、自治体による引取りは「緊急避難」として位置づけられています。気持ちが限界にきたときの窓口ではなく、ほかに手立てがない場合の措置という扱いです。

これは環境省の通達に書かれている言葉です(2026年9月10日に確認)。原文は次のとおりです。

国の通達に書かれている位置づけ

引取りの位置づけは、通達の中でこう書かれています。「この引取り措置は、緊急避難として位置付けられたものであり、今後の終生飼養、みだりな繁殖の防止等の所有者又は占有者の責任の徹底につれて減少していくべきものである」(環境省「犬及びねこの引取り並びに負傷動物等の収容に関する措置について」より)。

同じ通達には、都道府県などの責務として「引取りを求める事由、頻度及び頭数に応じて、飼養の継続」に関する助言に努めることも書かれています。つまり窓口では、引き取る前にまず「飼い続けるための相談」に乗ることになっています。

ここは知らないまま窓口へ行くと、突き放されたと感じてしまう部分です。手続きの場ではなく相談の場である、と分かっていると受け止め方が変わります。

出典:環境省「犬及びねこの引取り並びに負傷動物等の収容に関する措置について」

令和6年度に引き取られた犬の数と行き先

令和6年度に全国で引き取られた犬は17,399頭でした。そのうち飼い主から引き取られたのは2,215頭で、全体の約13%にあたります。

区分頭数内訳
引取り数の合計17,399頭—
飼い主から2,215頭成熟2,072・幼齢143
所有者不明15,184頭成熟12,300・幼齢2,884
返還された数6,630頭飼い主のもとへ戻った
譲渡された数8,797頭新しい家庭へ
環境省「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」令和6年度(2024年4月1日〜2025年3月31日)より

返還と譲渡を合わせると15,427頭で、引取り数の約9割にあたります。数字の上では、引き取られた犬の多くが家庭に戻るか、新しい家庭へ渡っていることになります。

ただし、この統計に犬種の内訳はありません。柴犬が何頭だったかは公表されていないため、犬種別の傾向をこの数字から読むことはできません。

出典:環境省「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」

手放す前に相談できる4つの先

手放すことを考える前に相談できる先は、4つあります。どこも、いきなり手放す手続きに進む場所ではありません。

相談先向いている悩み探し方
かかりつけの動物病院噛む・吠える・抜け毛・体調の変化いま通っている病院にそのまま
自治体の動物愛護センター飼い続ける方法の相談・しつけ方教室自治体名+動物愛護センター
動物の行動を専門に診る獣医師けがをするほどの噛み・強い不安かかりつけからの紹介
ドッグトレーナー散歩・呼び戻し・家の中の困りごと自治体名+しつけ教室/出張トレーニング
悩みの種類と、それぞれに向いている相談先

費用の負担が難しいときは、自治体の窓口から先に当たってみてください。無料または低額のしつけ方教室を開いている自治体があります。

どうしても続けられないときの選択肢

どうしても続けられないときは、次の飼い主を自分で探す方法があります。親族や知人、里親を募集する団体を通じて譲渡先を探す形です。

柴犬を専門に保護している団体もあります。譲渡の条件や引き受けの可否は団体ごとに違うので、複数に問い合わせて比べてみてください。

私は、手放すこと自体を責める書き方はしたくないと思っています。ただ、限界まで1人で抱えてから決めるより、早い段階で誰かに相談したほうが、結果として一緒にいられる可能性が高くなります。病気や介護、家族の事情など、どうにもならない理由があることも分かっているつもりです。

柴犬を飼うんじゃなかったに関するQ&A

柴犬を飼うんじゃなかったに関するQ&A

後悔しやすいのはどんな人ですか

後悔しやすいのは、見た目の印象だけで迎えた場合です。甘えてくることを期待していたのに、そばに来るだけで触らせてくれない、というずれが起きます。

逆に、距離のある付き合い方を面白いと感じられる人は、長く続きやすいです。犬に合わせて自分の期待を変えられるかどうかが分かれ目になります。

途中から性格を直すことはできますか

気質そのものは変わりませんが、行動は途中からでも変えられます。警戒しやすい、守りたがるという性質は残ったまま、出る場面を減らしていく形になります。

子犬のうちに済ませておくのが理想とされますが、大人になってから慣れた例はたくさんあります。年齢を理由にあきらめる必要はありません。

抜け毛は短くカットすれば減りますか

短くカットしても、抜け毛の量そのものは減りません。抜けた毛が短くなるだけで、生え変わりの仕組みは変わらないためです。

それどころか、被毛は暑さや日差しから体を守る役割も持っています。夏に短く刈るかどうかは、皮膚の状態も関わるので、動物病院やトリミングサロンで相談してから決めてください。

留守番はどのくらいまでできますか

留守番の長さは、その子が今どこまで平気かによって変わります。時間の数字を先に決めるより、実際の様子から見ていくほうが確実です。

帰宅時に家が荒れている、排泄が乱れている、声が枯れているといった変化があれば、その長さは負担になっています。短い時間から少しずつ延ばして、平気な範囲を確かめてみてください。

豆柴なら飼いやすいですか

豆柴だから飼いやすい、ということはありません。体が小さくても気質は同じで、抜け毛も散歩の必要性も、体の大きさに比例して減るわけではありません。

豆柴は犬種として登録されているものではなく、小さめの個体を指す呼び名として使われています。小さいから扱いやすい、という前提で選ぶと、同じずれが起きます。

ほかの犬と一緒に暮らせますか

ほかの犬と暮らせるかどうかは、相手との相性で決まります。犬種として一律に向く・向かないが決まっているわけではありません。

ただし、食べ物やおもちゃを守る性質が強い子の場合は、食事の場所と寝る場所を最初から分けておく必要があります。同じ空間で食べさせると、そこが衝突の場面になります。

迎える前に、同じ空間で過ごす時間を短く何度か試してみてください。1回の顔合わせで判断せず、日を変えて複数回見るほうが実際の相性が見えます。

もう一度飼いたいと思う人はいますか

もう一度飼いたいと思う人は少なくありません。大変だったと言いながら次も同じ犬種を選ぶのは、距離のある付き合い方に慣れると、そこがいちばんの魅力になるためです。

飼うんじゃなかったという気持ちと、一緒にいたいという気持ちは、同時に持っていて構わないものだと思っています。どちらかに決めなくても、暮らしは続けられます。

まとめ:柴犬を飼うんじゃなかったと思う場面の整理

柴犬を飼うんじゃなかったと感じる場面について、起きている理由と、次にできることを整理しました。

  • 後悔の場面は抜け毛・噛む・散歩・しつけ・お金・触れ合い・老後の7つに集まる
  • 抜け毛は年2回の換毛期に集中し、ブラッシングの場所を決めると負担が減る
  • 噛みが出るのは体を触られる場面と、大事なものを守る場面の2つ
  • しつけが通りにくいのは、指示より先に理由を探す気質のため
  • 自治体の引取りは国の通達で「緊急避難」と位置づけられている
  • 令和6年度の引取り17,399頭のうち、飼い主からは2,215頭
  • 手放す前に相談できる先は、動物病院・愛護センター・行動の専門医・トレーナーの4つ

今つらいと感じているなら、まず1つだけ、いちばん負担になっているものを決めてみてください。全部を抱えたまま考えると、答えが出しにくくなります。

柴犬との暮らしについては、こちらの記事もあわせてどうぞ。

今日はまず、相談先の電話番号を1つ調べておくだけで十分です。

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